お野菜の豆知識を
ご紹介します
知れば知るほどもっと美味しい!
特徴や歴史、栄養素など・・・
お野菜の魅力をたっぷりご紹介します!
白菜
かぶ(かぶら)
ミョウガ
水なす
春キャベツ
菜の花
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白菜
白菜はアブラナ科アブラナ属の野菜で、鍋料理や漬物に欠かせない野菜です。水分が多くて歯ざわりも良く、クセがなくてヘルシー。煮込むと甘味が出てとろけるようなやわらかさになり、漬物にするとほどよい食感を残したまま味がよくしみこみます。
また白菜は低カロリーなので、一度にたくさん食べられるのも魅力です。ほとんどが水分で、100gあたり13~14キロカロリーしかありません。栄養価も適度にあるのでダイエット中の人にもおすすめです。
~白菜の選び方~
外葉が緑色で葉の先までしっかりと巻いていて、頭の部分を軽く押して弾力があるもの。また白い部分にツヤがあり、ずっしりと重いものを選びましょう。その際、芯の部分が変色していないかもチェックします。
カットしてある場合は、葉が詰まっていてみずみずしく、断面が盛り上がっていないものが新鮮です。芯の長さが1/3より長いものは育ちすぎていて味が落ちる傾向にあります。
白菜には、白い部分に黒い斑点が見られる「ゴマ症」というものがあります。この現象はチッソ肥料の過多や土壌成分の状態などが要因とされます。見た目は気になりますが、食べても問題ありません。
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かぶ(かぶら)
かぶはアブラナ科アブラナ属の野菜で、春の七草の1つ「スズナ」とも呼ばれており、大根(スズシロ)とともに昔から日本になじみのある野菜です。
国内には多くの品種があり、大きいものや小ぶりのもの、赤や円錐形など地域によってさまざまです。品種によって多少の違いはありますが、かぶは基本的に晩秋から冬が旬の野菜。寒くなると甘味が増しておいしさもアップします。
かぶは丸い根(胚軸)の部分だけでなく葉も食べられます。かぶの葉は根の部分よりも栄養豊富なので、捨てずに調理して食べることができます。
~かぶの選び方~
皮に張りとツヤがあり、肩が盛り上がってずっしりと重みのあるものを選びましょう。葉の緑色が鮮やかでみずみずしく、茎と根の部分のつなぎ目が変色していないかも鮮度の目安になります。
ひび割れや傷のあるものは、味が落ちていたり、硬くなっています。併せてひげ根の多いものも避けたほうが良いと言われています。
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ミョウガ
ミョウガはショウガ科ショウガ属の植物で、ショウガの仲間です。本州から沖縄まで自生していて、日本では古くから親しまれています。赤紫色のきれいな色合いをしたミョウガは、特有の香りとほのかな苦味、そしてシャキシャキ感を持つ香味野菜です。「花ミョウガ」とも呼ばれ、土の中の茎から顔を出した蕾を食用とします。初夏から秋にかけてが旬で、6~8月頃に採れるものは夏ミョウガ、8~10月頃に採れるものは秋ミョウガと呼ばれています。ミョウガは日本や中国など東アジアが原産地といわれています。「魏志倭人伝」にはミョウガを意味する「襄荷」の文字があり、日本に存在することが記されています。ただ、当時の日本人はあまり食べていなかったようですが、平安時代の「延喜式」には「襄荷漬」などの記載があり、日本人がミョウガを食べていたことがうかがえます。江戸時代後期には畑で栽培されるようになり、独特の風味は江戸の庶民にも好まれていたようです。
ミョウガの香りはおもにαピネンという成分によるものです。αピネンは血行をよくして体を温めるほか、食欲増進や消化促進などの効果があるといわれています。また、ミョウガの赤紫色はアントシアニンによるもので、目の健康維持をサポートし、活性酸素を除去する働きがあるとされます。血圧の上昇を抑える効果があるとされるカリウムも比較的多い野菜です。
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水なす
水なすとは大阪府南西部に広がる泉州地方の特産物です。丸みを帯びた形で、皮と果肉がやわらかく、水分が多いのが特徴です。水なすは他の品種に比べて、あくが少なくほのかな甘みを持つため、生でも食べられます。また、水分をたっぷりと含んでいるため、収穫したての水なすをぎゅっと握ると水がしたたるほどで、かつては農家が田んぼなどの畦に植えて、夏の炎天下の農作業で渇いたのどを潤していたといわれています。
水なすの歴史は、室町時代の「庭訓往来(ていきんおうらい)」にも記されており、「澤茄子(みづなすび)」の名で登場しています。当時は柑橘類と一緒に時節の菓子(水菓子)として食べられていたようです。海が近く適度な気温と湿度に恵まれた泉州地方は水なすの栽培に適しており、他の地域で栽培しても泉州水なすのようには育たないといわれています。
水なすはポリフェノールを豊富に含み、動脈硬化や老化の予防をはじめ、目や肝臓の働きを活性化させることや、副交感神経を刺激して気分を落ち着かせる作用があるといわれています。また造血作用のある葉酸や、整腸作用のある食物繊維、高血圧予防によいとされるカリウムも含む野菜といえます。
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春キャベツ
キャベツは通年栽培されているアブラナ科の野菜です。季節ごとに味や性質が変化し、3月~5月に収穫されるものは「春キャベツ」「新キャベツ」といわれています。一般的なキャベツと比べると薄い黄緑色で、結球がふわっとしていて、やわらかく甘みがあるのが特徴です。
キャベツはギリシャやイタリアなどヨーロッパの大西洋・地中海沿岸が原産地といわれています。当時は今のように丸く結球しておらず、ケールのような葉キャベツでした。結球したものが登場するのは12~13世紀頃で、今のような球体のキャベツになったといわれています。日本には江戸時代に伝わりましたが、食用として広まることはなく、明治時代以降に品種改良が進み、戦後の食料増産と食の洋風化が相まって生産量が増えました。
キャベツは特有のビタミンU(キャベジン)を豊富に含み、胃酸の分泌を抑え、胃粘膜を保護する働きがあります。胃腸が正常に機能しない状態が続くと、体力低下や免疫力低下を引き起こして、食欲減退や膨満感、下痢などの症状が起こりやすくなります。胃腸の調子を整えると食欲もわき、免疫力も高まり、風邪もひきにくい体になります。また美容効果や風邪予防によいとされるビタミンCも多く、さまざまな栄養を豊富に含む野菜といえます。
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菜の花
菜の花は菜花(なばな)や花菜(はなな)とも呼ばれるアブラナ科の野菜です。
菜の花というと春に咲く黄色い花を思い浮かべますが、じつは菜の花はアブラナ科の黄色い花の総称で、1種だけを限定する名称ではありません。食用、観賞用、菜種油用があり、それぞれ品種が異なります。若くてやわらかい花茎や葉、つぼみを食用にします。特有のほろ苦さがあり、シャキシャキとした食感を楽しめる野菜です。菜の花は地中海沿岸が原産地とされています。日本には奈良時代以前には伝来していたといわれています。16世紀には油を取るために栽培も行われていたようで、江戸時代には燃料(菜種油)としての利用が多くなりました。
明治時代以降、品種改良が進み食用として利用されるようになり、現在では広く食べられています。菜の花はβカロテンの含有量が多いだけでなく、骨の健康維持に欠かせないカルシウムも豊富に含みます。βカロテンは体内で必要な量だけビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康を保ち、肌荒れ予防も期待できます。また造血作用のある葉酸や、整腸作用のある食物繊維も多く、高血圧予防によいとされるカリウムも多めです。美容効果や風邪予防によいとされるビタミンCも多く、さまざまな栄養を豊富に含む野菜といえます。